経済産業省が大部分の日本の企業がかかえている極めて重大な問題について、警鐘を鳴らしました。2020年度はコロナの発生により、日本政府のデジタル化の著しい遅れが、より明確に世の中に知れ渡るようになりましたが、政府のみならず民間企業も同じような問題を抱えていることも明確になっています。
従来は、デジタル化という言葉が使われてきましたが、最近のより深い調査研究によると、日本の大部分の企業がかかえている問題は、単なるデジタルツールの導入が遅れているという単純なものではなく、企業ビジネスの実行プロセスや組織、そして企業の慣習や風土に根ざしていることがわかってきました。特に、指摘されている点は、この本当の根本的な問題に多くの経営者が気づいていないことであります。
それに加えて、近年のITテクノロジーは、多種多様な発展を遂げるとともに、AIや数理統計Big Dataなどの昔のITツールとはかけ離れた技術が出現してきたことが、より一層経営者にとって「どうしてよいかわからない!」という大きな壁を作り出したいます。
日本の企業では、「一人IT」と言われる状態が多く見られます。この場合、ある特定の分野をよく知っているSE一人に社内の基幹システム、その他のITツールなど仕事を任せてしまうことになります。しかしながら、若いSEにとって、経営的な観点で総合的なIT戦略を持つことは至難の技で、大抵の場合、狭い視野とそのSEが得意とするツールや、IT会社からの提案を採用することになりがちです。致命的な問題は、経営者がSEの言っていることや、提案することを正確に把握して、判断することが困難であることです。